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商品商標と小売商標の関係

商品商標

商品商標

商品又は商品ブランドの名称やロゴマークは、商品について使用する商標であることから「商品商標」と呼ばれています。商品商標の場合、「商品」を指定して商標登録する必要があります。例えば、缶コーヒーに使用されている商標「BOSS」であれば、第30類の商品「コーヒー」を指定して商標登録する必要があります。

小売商標(小売等役務商標)

小売等役務商標

一方、商品を販売する小売店舗(オンラインショップを含む。)の名称やロゴマークは、小売サービスについて使用する商標であることから「小売商標」(小売等役務商標)と呼ばれています。小売商標の場合、「小売等役務」を指定して商標登録する必要があります。例えば、飲食料品の小売店舗名として使用されている商標「LAWSON」であれば、第35類の役務「飲食料品の小売等役務」を指定して商標登録する必要があります。

小売等役務は、正確には「○○の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」という役務なのですが、あまりにも長いため、ここでは単に「小売」、「小売又は卸売」もしくは「小売等役務」と略しています。

商品商標と小売商標の違い

商品商標と小売商標は、いずれも小売店舗において目にする商標ですが、商品と直接的に結びつけられている商標が商品商標であるのに対し、商品と直接的に結びつけられていない商標が小売商標です。例えば、商品自体に印刷されている商標「BOSS」は商品商標であり、店舗の看板に付されている商標「LAWSON」は小売商標です。実際の店舗において、商品商標又は小売商標のいずれであるのかが判別できないという状況は少ないと思います。

両方に該当するケース

商品商標かつ小売商標

同じ商標が、商品ブランドの名称であり、小売店舗の名称でもあるという場合もあります。例えば、商標「ユニクロ」は、商品商標であり、小売商標でもあります。このような場合には商品及び小売等役務の両方を指定して商標登録することが最も望ましく、第25類の商品「被服」と第35類の役務「被服の小売又は卸売」の両方を指定して商標登録することをお勧めするケースです。

両方を指定する必要性

商標権の効力は類似範囲にまで及びます。そして、商品とその小売等役務は、原則として類似するとされています。このため、商標「ユニクロ」のように商品及び小売等役務の両方に使用される商標の場合、商品及び小売等役務のいずれか一方を指定して商標登録しておけば、原則として、他方にも商標権の効力が及びます。そうであるならば、商品又は小売等役務の一方だけを指定して商標登録すれば十分ではないかという疑問が生じます。

商品とその小売等役務が「原則として」類似するということは「例外」もあり得るという意味ですが、どのような例外があるのかは明らかになっていません。

少なくとも特許庁では、商品とその小売等役務とは互いに類似すると「推定」して審査を行っています。このため、商品「被服」を指定した他人の登録商標がある場合、役務「被服の小売又は卸売」を指定して同一又は類似の商標を出願しても、類似範囲に他人の登録商標が存在することを理由として拒絶され、登録を受けることはできません。ここでいう「推定」とは、合理的な理由があれば覆ることがあり得るという意味ですが、どのような場合に覆るのかを特許庁は明らかにしておらず、この点については今後の判例の蓄積を待つ必要があります。

従って、商品ブランドの名称であり、販売店の名称でもあるという場合、確実かつ十分な保護を受けるためには、商品と小売等役務の両方を指定して商標登録しておくことをお勧めします。ただし、商品と小売等役務の両方を指定すれば、2区分の商品又は役務を指定することになり、1区分の商品又は役務を指定する場合よりも多くの費用がかかります。そこで、費用対効果を重視する場合には、商品又は小売等役務の一方のみを指定して商標登録することも選択肢の一つになります。

作成2016.10.16(FK)

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