タイ
タイで商標登録を行う場合の実務的な留意点についてご説明しています。
当該ページは2022年10月に作成したものです。
概要
●概算費用
調査費用 | 約15万円 |
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出願費用 | 約23万円 |
登録費用 | 約9万円 |
※1 1区分内で5個の商品又はサービスを指定した場合の概算費用です。
※2 現地代理人の費用は、代理人毎に異なります。上記費用は弊所の提携事務所の費用を元に算出したものです。また、現地代理人の費用は作業内容や検討時間によって変動します。さらに、為替レートによっても変動します。このため、上記の費用は概算であることをご了承下さい。詳細はお問い合わせ下さい。
●期間
調査期間 | 10日~2週間 |
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審査期間 | 約16か月 |
存続期間 | 出願日から10年間 |
※1 調査期間は依頼する現地代理人によって異なります。
※2 審査期間は特許庁の審査状況によって変動しますので、上記期間は参考情報としてご確認下さい。
●マドプロ出願
マドリッド協定議定書に基づく商標の国際登録出願(マドプロ出願)が可能です。
1.出願
- 委任状を提出する必要があります。
出願人の署名が必要であり、公証役場での署名認証手続が必要です。 - 指定商品・役務について
ニース協定に基づく国際分類表を採用しています。
多区分出願が可能です。
1区分内での指定商品・役務の数によって費用が変動します。 - 出願人の名称及び住所について
出願人の名称及び住所はタイ語で表記する必要があります。 - 商標が漢字・ひらがな・カタカナ等で構成される場合には、当該文字の翻訳を提出する必要があります。
2. 審査
- 審査期間は約16か月です。※
ファストトラック制度が導入されています。
ファストトラック審査の対象になると、出願から6ヵ月以内に審査結果が通知されます。ファストトラック審査の対象となるためには、指定商品・役務が全てタイ知的財産局データベースの記述と一致していることなどが求められます。ただし、マドプロ出願はファストトラックの対象外です。 - 拒絶理由通知への応答期限は60日です。
- 相対的拒絶理由は審査の対象です。
- 同意書制度は導入されていません。
- ディスクレーム制度が導入されています。
出願商標の一部に識別力のない部分がある場合に、当該部分についてのディスクレーム(権利不要求)を行うことが出来ます。
ディスクレームの要否は審査官により審査されます。
※出典:JETRO
3. 公告
審査官が出願商標の登録を認めても良いと判断した場合には、出願公告がされます。
出願公告がされた後、60日間、第三者からの異議申立を受け付けています。
公告期間の経過後、異議申立がない場合及び異議申立が不成立の場合に、登録を受けることが出来ます。
4. 登録料納付
公告期間の経過後、登録料納付命令がなされます。
登録料納付命令がされたあと60日以内に登録料を納付することで商標登録されます。
5. 登録後
存続期間は出願日から10年です。
存続期間満了日の3ヶ月前から更新手続きが可能です。
存続期間満了後、6ヶ月以内であれば追加の手数料を支払うことで更新することが出来ます。
6. 審判
- 不使用取消審判制度があります。
登録商標が3年以上継続して使用されていない場合に、登録の取り消しを請求することが出来ます。 - 商標権の取消請求制度があります。
7. その他
- 2016年より多区分出願が採用されましたが、多区分出願のデメリットが大きいため、実務上では単区分出願がされることが多いです。
- タイを指定国にマドプロ出願をした場合、拒絶理由通知等への応答は現地代理人を選任し、現地代理人により手続きをする必要があります。MM6(国際登録原簿への補正)による応答は認められていません。
本記事は、一般的な情報の提供を目的とするものであり、個別具体的な事案に関する助言を想定したものではありません。
本記事は、作成時点の情報に基づくものであり、最新の情報ではない場合があります。
また、本記事によって生じた損害について一切の責を負いません。
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